天然繊維複合材料
数千年の間、天然繊維は人類の基本的な材料でした。家や船は木で造られ、ロープ、船の帆や穀物の袋といった実用的織物を造るのに亜麻や麻が使われました。産業革命期から近代においても、産業用途を広げようと薬剤を使った天然繊維を強化させる新しい用法が開発されてきました。
典型的なアプリケーション
天然繊維はその固有の特性によって常に魅力ある材料であり続けてきました。引っ張り強度、衝撃強度、伸びと弾性率といった機械的性質に優れ、しかも軽量です。再生可能な原材料をベースとし、CO2とエネルギーのバランスに優れており、価格競争においても有利です。こうしたことから、天然繊維複合材料の用途は大きく広がるとともに、その生産量も増大してきました。その主要利用分野には、自動車産業、航空機産業があります。
天然繊維複合材料の混練要件
天然繊維複合材料は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を基材として造られます。熱可塑性樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニルやポリ乳酸が使用でき、熱硬化性樹脂として主に、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂が使用できます。使用される天然繊維で最も重要なのは、亜麻、麻、ジュート、ケナフ、サイザル、アバカ、綿です。その他よく使用される材料には、木の繊維、おがくず、もみ殻があります。多くの場合、基材と繊維の結合に粘着促進剤を使用するのが最適です。
天然繊維の配合量は製品仕様に応じて通常30~70%と高く、繊維を熱損傷させずに添加剤と共に加工する必要があります。こうした天然繊維複合材料の混練において欠かせないのが、低い製品温度での完璧な分散分配混合です。また、供給箇所は複数必要であり、場合によってはあらかじめ決まった位置に液体の粘着促進剤を注入することも必要になります。
ブッス・ニーダー独自技術による生産能力は、こうした用途においても非常に優れています。その動作原理により、均一かつ適度なせん断速度で無数の混合サイクルが行われ、最大生産量においても、最高の混合効率と製品品質が得られます。せん断速度が適度であることの副次効果として、他のスクリュー押出機に比べて磨耗度がごくわずかです。加工部はモジュラー式で、社内のプロセスエンジニアにより特定用途に応じた設計が行われます。ブッス・ニーダーは二段階システムを採用し、混練段階と昇圧段階を意図的に分けているため、各段階を独立して最適化することができます。ブッス・ニーダーのヒンジ開閉式ハウジングと押出機のスライド式バレルにより迅速かつ容易な内部へのアクセスが可能で、システム稼働率が高まります。
モジュラー化により混練ラインを柔軟に配置できるブッス・ニーダーは、ブッスが保有する広範囲の加工プロセス知識も相まって、天然繊維複合材料の調合装置の第一選択肢となっています。
天然繊維複合材混練システムの典型的な工場内レイアウト
ブッスの混練システムには、以下のような優位点ああります。
さらに
NFCの典型的なプラントレイアウト
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