硬質塩化ビニル樹脂2019-06-28T10:25:47+02:00

硬質塩化ビニル樹脂のための混練機

19世紀前半、塩化ビニルモノマーから塩化ビニルポリマーを製造する方法が初めて開発されました。大規模な塩ビ樹脂の生産は、米国では1928年、ドイツでは1930年に始まりました。そして第2次世界大戦が終わる頃には、最も生産されるプラスチックとなっていました。塩ビ樹脂はモル質量で56.7%の塩素を含むため、塩素化学においては歓迎すべき副産物になります。また塩ビ材料は、炭化水素系の成分割合が小さいため、エネルギー負荷とCO2排出量という点でも比較的優れています。

硬質塩ビ樹脂は、加熱または冷却混合を経て、粉末状に製造されます。続いて、射出成形など後工程でペレット状材料を必要とする場合は、全てブッスニーダーで混練および造粒を行うことができます。この二段階加工は、添加剤分量が大きい場合や特殊な品質要求がある場合にも適用されます。配合がシンプルな場合は、粉末原料をあらかじめ混合するだけで十分な場合もあります。

典型的なアプリケーション

硬質塩ビ樹脂は、機械的性質、電気的性質、光学的性質に優れ、耐薬品性も良好であるため、多くの用途で非常に有用です。プラントや機械装置では圧力配管、継手や結合具、ブロワーやファン、エアダクト、バルブ、ポンプとして、あるいは化学工業では硬質塩ビ製タンクやライナー等に使用されています。建築分野では、下水配管、雨どいや縦どい、ガス管、排水管、窓枠、建築装飾部材、換気シャフト、反射防止スクリーン等に使用されます。電気分野では、絶縁電線管、分電盤の透明カバー、ハウジング、電線導管等に使用されます。包装材料としての硬質塩ビ樹脂の用途には、油など液体の蒸散防止容器等があります。

軟質塩化ビニル・コンパウンドの混練要件

混練に求められる要件をまとめると次のようになります。安定剤、添加剤、充填剤、強化剤、難燃剤といった材料も含む硬質塩ビ樹脂ドライブレンド粉末は、強力に混合する必要があります。つまり分散分配混合が重要で、また全工程を規定の温度制限に維持することが大切です。

ブッスニーダーは、せん断速度が均一かつ適度で、必要に応じて調整することもでき、その独自の強みを最大限に生かすことができます。混練工程と昇圧工程が二段階に分かれており、各段階で最適化されます。運転範囲が広いことから、最も強力な混合プロセスが小さい比エネルギーで得られるほか、スケールアップ手順の確立、稼働率の最大化が可能です。これらの長所こそ、20世紀半ばの大量生産開始以来、当社が硬質塩ビ樹脂の調合において、主導的地位と市場におけるリーダーシップを確立・維持してきたことを明確に示すものです。

硬質塩ビによる非常に細かい黄色顆粒

硬質塩ビ混練のための典型的な工場内のレイアウト

硬質塩ビの混練のために、ブッスの混練機は以下のような特徴を持っています。

  • 均一で適度なせん断速度
    均一で適度なせん断速度により、作業として必要なせん断のみを行い、低温での混合材料の混練の制御を可能にします。他のシステムと比較してせん断速度の分布が小さいため、全ての分子のせん断履歴を均一にすることができ、より小さな投入エネルギーにより高品質な混合材料を得ることができます。
  • 正確な温度制御
    ブッス・ニーダーは、入力エネルギーのコントロールおよび均一で適度なせん断速度に加え、バレルに沿って適切な場所にある混練中のポリマーに覆われたニーディングピン内に熱電対を設置して温度を高精度にモニターすることにより、より正確な温度制御を実現しています。
  • 強力な分配混練
    ブッス・ニーダーは、スクリューの回転と軸方向の往復動により、伸長流や多数のせん断界面、クロスチャネルミキシングを生成して、強力な分配混練を実現しています。
  • より多量のフィラー投入
    ブッスの混練技術では、2または3か所に供給口を分けたり、サイドフィードスクリューなどの供給方法の採用、フィラーの重量による独立供給、バックベントによる混入した空気の除去、優れた搬送効率などにより、最大90%のフィラー投入が可能です。適度なせん断速度により、このような高投入量でも極めて高い粘性の材料を扱うことができます。
  • 低いプロセス温度
    ブッス・ニーダーでは混練ユニットと押出ユニットでの加圧が分離されているので、混練を低圧、低温で行うことができます。各プロセスセクションの温度プロファイルの要件は、ユニークなスクリュー設計により最適化されています。

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