工業用途向けポリイソブチレン(PIB)

ポリイソブチレン(PIB)は、オレフィン系ポリマーの仲間です。1930年代から工業的に生産されるようになり、油のような粘性からゴムのような粘性のものまで多様な製品が作られています。その機械的性質は、平均モル質量に大きく依存します。特殊な機能として、優れた電気絶縁性と絶縁耐力、酸やアルカリ、食塩水に対する良好な耐性、そして非常に低い水分ベーパーやガスの透過性を備えています。

典型的なアプリケーション

その性質により、PIBはさまざまな用途において重要な配合成分として使用されています。例えば、タンクのライナーや配管ジャケットには耐食性が重要です。PIBは、継ぎ目や網目のシール剤として非常に重宝されています。これは、ごく低温(下は−50℃まで)を含む幅広い温度範囲での可用性によるものです。調整可能な粘着性は、ホイルやフィルム、熱接着といった用途にも使用されます。包装向け、特に食品産業では、ガスの不浸透性は理想的な性質です。

PIBを60%強含むポリオレフィンマスターバッチは、食品ラップ、パレットラップ、その他用途向けストレッチフィルム等の用途に製造されています。PIBの物理的性質から、その調合は簡単ではありません。そこで利用しやすいマスターバッチを製造し、特定用途に最適な配合割合にまで下げることで容易に製品化できるようにしています。

工業用途向けポリイソブチレンの混練要件

可能な利用範囲が広く、他のプラスチックとの相溶性にも優れることから、混練作業には難しい面があります。PIBの粘着性(つまり、低温時の流動特性)によって、混練ラインに投入、供給する工程が難易度の高い作業となっています。こうした高い要求に応えるために精巧な装置が使用されます。ブッス・ニーダーは他の代替装置にはない独自の長所があります。せん断速度を適度に調整できるため、溶融エネルギーは非常に効率的に分散し、広い粘性範