ハロゲンフリー難燃材ケーブル・コンパウンド
ケーブル絶縁材料用ハロゲンフリー難燃(HFFR)ポリオレフィンコンパウンド
ポリオレフィンは圧倒的な絶縁特性を備えていますが、燃焼しやすいため、難燃性を付与する必要があります。1980年代初め、それまではほとんど唯一の使用材料であった塩ビ樹脂コンパウンドに代わる初の代替品が開発されました。この開発背景としては、危険物質全般における危険性、特に火災発生の懸念が広く一般に高まったことも一因でした。近年では、より厳しい欧州建材規制(CPR)が施行されています。CPRは、火事の危険性を減らし、出火を遅らせ、煙の発生を最小化することで、人、器物、そして環境を守ることを目的とするものです。
ケーブル材料にとって、このハロゲンフリー難燃CPR規制に適合させるには、ほとんどの場合、軽量金属の水酸化物をベースとする難燃剤(ATH、MDH)を使うのが最適です。長年にわたり、新しいコンセプトや、粉砕鉱物やナノフィラー等の材料が開発されてきました。こうした開発が行われる一方、オリジナルの高価な製品が、塩ビ樹脂コンパウンドとほぼ変わらない価格帯で大量生産されています。