ハロゲンフリー難燃材ケーブル・コンパウンド2019-06-28T10:32:55+02:00

ハロゲンフリー難燃材ケーブル・コンパウンド

ケーブル絶縁材料用ハロゲンフリー難燃(HFFR)ポリオレフィンコンパウンド

ポリオレフィンは圧倒的な絶縁特性を備えていますが、燃焼しやすいため、難燃性を付与する必要があります。1980年代初め、それまではほとんど唯一の使用材料であった塩ビ樹脂コンパウンドに代わる初の代替品が開発されました。この開発背景としては、危険物質全般における危険性、特に火災発生の懸念が広く一般に高まったことも一因でした。近年では、より厳しい欧州建材規制(CPR)が施行されています。CPRは、火事の危険性を減らし、出火を遅らせ、煙の発生を最小化することで、人、器物、そして環境を守ることを目的とするものです。

ケーブル材料にとって、このハロゲンフリー難燃CPR規制に適合させるには、ほとんどの場合、軽量金属の水酸化物をベースとする難燃剤(ATH、MDH)を使うのが最適です。長年にわたり、新しいコンセプトや、粉砕鉱物やナノフィラー等の材料が開発されてきました。こうした開発が行われる一方、オリジナルの高価な製品が、塩ビ樹脂コンパウンドとほぼ変わらない価格帯で大量生産されています。

典型的なアプリケーション

欧州では、上記の法規制により、建築物、トンネル、交通機関を含めた公共の施設や設備にはハロゲンフリー難燃コンパウンドの使用が要求されていますので、今後インド、中国、中東においても同様の規制が適用されると予想されます。またプラントやエンジニアリング分野の建設では、リスクを減らし損傷を最小化するため、発電所、産業プラント、化学プラント、薬剤プラント、データセンター等の安全性を重視する複合施設向けのハロゲンフリー難燃コンパウンドが広く使用されています。難燃特性への厳しい要求を満たすには、一般に適切なフィラーを50~70%添加することが必要です。用途によっては、80%もの高い添加率が必要です。これほど配合率が高いと、他の物理的性質、混練プロセス、ケーブル製造、最終使用状況に課題が生じます。したがって、充填剤吸収率が高められるポリエチレンコポリマーと共に調合することが好まれます。必要な機械的性質や用途に重要な特性を付与するため、化学結合や架橋反応を起こさせます。

混練に求められる要件

産業界の厳しい要求に応えた難燃剤を加工するため、混練に求められる要件は何と言っても、低い溶融温度(ATHの場合190℃未満)での分散分配混合です。また、材料を複数回投入したり、決められた位置に反応液を注入することも不可欠です。

これらの用途には、ブッス・ニーダーの独自技術が大変適します。その動作原理により、均一かつ適度なせん断速度で無数の混合サイクルが行われ、最大生産量においても、最高の混合効率と製品品質が得られます。せん断速度が適度であることの副次効果として、他のスクリュー押出機に比べて磨耗度がごくわずかです。加工部はモジュラー式で、社内のプロセスエンジニアにより特定用途に応じた設計が行われます。したがっていつでも、さまざま要求に柔軟に対応させることができます。液体注入箇所は、加工部のほぼどの位置にも設置することができ、計画的に反応プロセスを操作できるユニークな設計パラメーターとなっています。混練ライン全体の監視は、加工部のあらゆる点の温度計測を通じて、継続的に行うことができます。これによりオンラインでの品質保証、品質制御が格段に容易になります。ブッス・ニーダーは二段階システムを採用し、混練段階と昇圧段階を意図的に分けているため、各段階を独立して最適化することができます。ブッス・ニーダーのヒンジ開閉式のハウジングと押出機のスライド式バレルにより迅速かつ容易にニーダー内部へのアクセスが可能で、システム稼働率が高まります。

製品のモジュラー化により混練ラインの配置換えが可能になるブッス・ニーダーは、ブッスの保有する広範囲にわたる加工プロセス知識も相まって、ハロゲンフリー難燃ケーブル材料向け装置の第一の選択肢として、確実な投資効果をもたらします。

ハロゲンフリー難燃材ケーブル・コンパウンドによるケーブル絶縁被膜のさまざまな層をもつケーブル端

ハロゲンフリー難燃材ケーブル混練システムの典型的な工場内のレイアウト

ハロゲンフリー難燃材ケーブル混練システムの典型的な工場内のレイアウト

ブッスのハロゲンフリー難燃材ケーブル混練システムには以下のような優位点があります。

  • 2つの独立したステップで最適化された混練および加圧
    ブッス・ニーダーでの混練と押出ユニットでの加圧を分けることで、両ステップの効率的な最適化を実現しています。この混練システムでは常に温度を一定に制御しながら、低圧、低温での混練に加え最適な条件でのペレット化を可能にしています。
  • 均一で適度なせん断速度
    均一で適度なせん断速度により、作業として必要なせん断のみを行い、低温での混合材料の混練の制御を可能にします。他のシステムと比較してせん断速度の分布が小さいため、全ての分子のせん断履歴を均一にすることができ、より小さな投入エネルギーにより高品質な混合材料を得ることができます。
  • より多量のフィラー投入
    ブッスの混練技術では、2または3か所に供給口を分けたり、サイドフィードスクリューなどの供給方法の採用、フィラーの重量による独立供給、バックベントによる混入した空気の除去、優れた搬送効率などにより、最大90%のフィラー投入が可能です。適度なせん断速度により、このような高投入量でも極めて高い粘性の材料を扱うことができます。
  • 低比エネルギー入力での強力混練
    ブッスの最新のマルチフライト混練機は、必要に応じて各プロセスセクションでの混練サイクル数を増やすことで、従来より15~40%低いエネルギー投入での混練プロセスに改善しました。溶融や混練のエネルギーは、ほぼ全てが機械的に供給されており、せん断速度により供給速度を最適にコントロールしています。
  • 正確な温度制御
    ブッス・ニーダーは、入力エネルギーのコントロールおよび均一で適度なせん断速度に加え、熱電対を内蔵した混練ピンをバレルに沿ってあらゆるところに設置することで、まさに混練中のポリマーの中の温度を高精度にモニターすることにより、より正確な温度制御を実現しています。

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